先に述べたフロアー面積当たりいくらの収益をあげるか、そ
のフロアーは同じ面積であってもフロアーにかけた建築、設備
のコストがその価値に影響を与えることは先に述べたが、さら
にそのフロアーの位置する場所、換言すればフロアーの階数に
よっても価値が違うことも併せて考えなければならない。
例えそれが自院の所有する建物であっても仮にそれを賃貸ビル
として引用する場合の価値として考えるべきである。一般的に
1階を家賃換算で100とすれば地下や2階は80、3階から上は60から50と等級付けられる。
1階は商売としてお客さん中心で稼げる場所であり、次に地下、
2階とお客によって利用頻度が減じてゆく。1階フロアーを吹抜 けとしてアメニティスペースとしたり、稼げない事務、応接、
役員室、倉庫のスペース利用は避けるべきである。極言すれば
物置や倉庫類は屋上のプレハブでも用は足りるのであり、その
面でゆけば天井高も不必要に高くすると無駄なスペースを作る
こととなる。
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