メールマガジン【医師のための禅】 |
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《 医師のための禅 》
その3
2003.11.12
〜迷いの行動と悟りの行〜
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悟りとは自分が対峙する対象と一体となることであり、悟り
の行動とは自分の身に何か難題がふりかかってきたまさにそ
の時(今、ここの瞬間)自分にとってそれ以上にやりようが
なかったと後で後悔することなく納得できる完全行動のこと
である。道元禅師はそれを万法に記せられ(あらゆる時もま
わりの状況も今ここの自分に味方をする)全機現すると言っ
ている。
医師の多くは受験戦争で難関を突破する過程でややもすると
知識を詰め込み物事を頭で考え、常に対象を比較する相対的
思考に馴らされ、心で感じ創意工夫する感性が置き去りにさ
れてきた嫌いがある。一体の概念は相対的な理性からは生じ
ない。一体感とは
心に響く感性から生まれるものであり、更にそこから感動が
生じ、強烈な行動となって結実する。理性は得てして考える
人を作り、一歩行動が遅れたり行動することを鈍らせること
が多い。
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