メールマガジン【医師のための禅】 |
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《 医師のための禅 》
その4
2003.11.20
〜患者さんと一体〜
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患者さんと医師との関係はややもすると治してやる、治して
もらうの関係になり勝ちとなり、患者さんとの間に隔たりと
いう壁ができてしまう。又それとは反対に最近かなりの病院
で患者様、診させていただくなどの言葉が経営陣から強制さ
れて使われている。
果たしてそれは医師と患者双方にとって幸せであろうか。地
域に医療機関が不足している場合は前者に、過剰の場合は後
者になりやすい。本当の医療とは医師が患者さんと一体とな
り、自分を忘れて患者の中に入り込んで、患者さんの悩み苦
しみと一体になりその原因をつきとめることであり、患者と
いった呼び棄てや様づけでは双方にお互いが入り込めない壁
をつくることになり、本質を見極めることはできない。そし
て双方が尊敬し合って治す手伝いと自分で治す努力をお互い
が持って治療にあたることが今求められている。
診させていただくなどと他人事よりも診ずにいられない、助
けたいその結果、自己を忘れて思わず手が出るといった自他
一体の概念がポイントである。
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