メールマガジン【医師のための禅】 |
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《 医師のための禅 》
その6
2003.12.05
〜坐禅と公案〜
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今日のように先の見えない混沌とした社会で、且つ複雑な
社会に於いて、迷うことなく意志決定をするには自身を取り
巻くあらゆる関係や要素(万法)の本質を瞬時にとらえ、問
題に対応できなければならない。禅は複雑な事柄を単純化し
て示す文字通りの意味であり、そのような禅的発想を駆使す
るには自身が禅的体質にならなければ問題解決の知恵として
現出しない。禅でいう悟りとはどのような場面に於いても、
本来自身の持つ知恵がいつでもどこでも現れる人である。悟
りを得る人には一心不乱に一つのことに集中して無我夢中に
なれる芸術家やスポーツ選手の人達に多い。
しかし、医師に於いては複雑で高度な技術、コメディカル
との協同、患者を取り巻く環境の中で人の命をあずかり、瞬
々最適な判断を下さなければならず、更に今日の診療報酬制
度が求める数をこなすことを強いられる中にあって、緊張の
連続を強いられる。悟りどころか身も心もどのようにすれば
擦り切れずにやってゆけるのかで悩む医師は多い。このよう
な知的職業の人にとって禅的体質づくりには坐禅が最も楽に
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