メールマガジン【医師のための禅】 |
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《 医師のための禅 》
その7
2003.12.15
〜坐禅の眼目〜
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曹道宗の開祖道元禅師は、坐禅は礼拝や焼香 念仏やお経
を用いず、只管打坐せよと説く。坐禅の坐は外界の全ての出
来事に心を動かされないことであり、禅は内面的に自分自身
を自覚して欲望や感情に揺すぶられない状況を言い、今ここ
に全身全霊をゆだねることである。得てして知識人はただ坐
って何になると理屈や道理で思量する。それをやめて釈迦以
来、達磨や道元禅師の優れた先師が悟った事実を信じ切って
坐る。肩の力を抜き、姿勢を真っ直ぐにして(調身)大きく
息を吐き、頭につまった知識や心にわだかまった思いを吐き
出し、空っぽにする。息を吐き切れば自然に深く新しい宇宙
の気(大気)と酸素が取り込まれる。座禅は極言すれば何も
考えずにただ呼吸に集中する法であり、身心が緊張感から解
放されリラックスとリフレッシュが同時に得られることにな
る。
医学的に言えば坐禅をすると副交感神経が働き、血管は拡
大し血圧を下げ心臓の鼓動を静める。又、腹式呼吸により丹
田を鍛え、肝の据わった悠々たる気質を作る。左脳を押さえ
右脳を活発化し、本来自己に備わった創造力、感性が発揮さ
れる。
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