メールマガジン【医師のための禅】 |
▼・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・▼
《 医師のための禅 》
その14
2004.02.23
〜患者さんとのインフォームドコンセント〜
▲・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・▲
|
話し上手よりも聞き上手の人は、初診でそれだけ時間をか
けても患者さんとの強い信頼関係が築かれているので、その
後の再診で3分診療であっても患者さんは満足してくれる。急
がば回れである。患者さんの訴えや問題の本質がわかればそ
れにふさわしい診断や治療、そしてムンテラ等の最適技術が
トータルに発揮される。禅で言えば万法に証せられた医師は
全機現できるのである。
最近患者さんに対するインフォームドコンセントがしきり
に言われるが、米国では医事紛争等で裁判に負けない為の防
護策として行われているのであり、たとえ癌であっても全て
真実を告げてしまう思いやりや慈悲を省いたドライな関係に
なってしまっている。
ひるがえって日本の医療現場では訴訟から自分を守るとい
うことよりも相手を思いやる心が患者さんや家族の信頼を勝
ちうる文化である。患者さんが腹の底から納得する。ドクタ
ーの説得よりも自分が納得、これこそが望ましいインフォー
ムドコンセント(納得と同意)のあり方であろう。
|
|