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メールマガジン【医師のための禅】
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《 医師のための禅 》
その22
2004.05.24

〜医療ミス並びに医療事故と禅 その〜
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まだ記憶に新しい事件として慈恵医大付属青砥病院が挙げ られる。これは3人の経験の少ない若手の医師達が上司にや ってみたいと懇願し、無理をして自分達だけで手術を行った 結果、長時間の手術と多量の出血が元で患者さんが低酸素脳 症になり、1ヶ月後に亡くなったとされる。

彼等の目的は患者さんを救うことよりも自分達が早く技術 を身につけたいがためであり、国の診療報酬に手術件数で実 力を評価する時代ということとも重なり、今後も起こりうる 大きな問題である。腹腔鏡手術は難易度が高く、東大や昭和 大藤ヶ丘病院でも以前に起こっており、しっかりとしたベテ ランの指導とチェックを元に行われなければならない。

禅では坐禅の際、両足を組む結跏趺坐(けっかふざ)が原 則であり、新人で足が痛く慣れない修行者には片方の足を膝 に乗せて組む半跏趺坐(はんかふざ)が許されるが、一人前 には扱われない。「生半跏(なまはんか)」とはここから来 た言葉であり、こと人の命を預かる医師には中途半端な気持 ちや未熟な技術で患者さんに対峙することは絶対許されるも のではない。



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