会社概要
書籍紹介
メールマガジン
link集
メールマガジン【医師のための禅】
▼・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・▼
《 医師のための禅 》
その25
2004.07.05

〜安楽死と医療犯罪〜
▲・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・▲
医療ミスや事故と異なり、患者に筋弛緩剤を投与して意図 的に死亡させたとされる事件が最近たて続けに起きた。一つ には川崎協同病院において50代の男性が気管支喘息の発作で 入院後、気管内チューブで回復中にもかかわらず、家族の前 で女医が気管内チューブを抜き、苦しむ患者に筋弛緩剤を投 与した事件。二つには仙台の北陵クリニック(病院)で入院 中の女児に対して心臓手術ミスを隠ぺいするために筋弛緩剤 を投与したまま放置したため、重い障害が残った。さらにそ のことがキッカケとなり、同クリニックの守大助看護士が5 件の隠されたとされる筋弛緩剤投与による安楽死が白日の元 にさらされ、裁判が今日まで続いている。

もし、これが事実ならば、両事件とも未熟な技術や人間性 が引き起こしたものであり、こと人の生命に対してはたとえ 患者さんや家族に対する慈悲心や仏心でやった行為と主張し ても許されるものではない。医師やコメディカルといえども 不完全な人間であるからこそ、第三者による立会いや、法に よる取り決めに従う、禅でいえば万法(あらゆる環境や人や 技術)に証せられ(バックアップ)なければならない。



戻る