メールマガジン【医師のための禅】 |
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《 医師のための禅 》
その26
2004.07.12
〜臨床は学問にあらず〜
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ここ数年、精神科を気軽に訪れる精神病予備軍が多く、都
市部ではメンタルクリニックが増え続けている。重くならな
いうちにかかることは喜ばしいことではあるが、一種のブー
ム化した若者達の病気探しに陥らない指導が求められる。
さて、患者さんを診る医師について、精神分析医は多勢い
るが、治療となると技術の目ざましい発展による薬の開発の
恩恵で、とりあえず症状が抑えられるが果たして病気の改善
や快復にどれだけ寄与しているのであろうか。とかく一般医
療に比べて精神科医においては医師の年の功や臨床体験より
も学問的な分析に長けた人が巾を効かすのを目にする。
諸法実相(しょほうじつそう 患者さんのあるがまま)に
観る。そしてAさん症やBさん症として患者さんの身と心のア
ンバランスの原因を当人や、家族と一体になり頭でなく肌で
感じる。そして時間をかけて患者本来の元の身心に戻してゆ
くことのサポーターとしての役割が精神科医に今日大きく求
められている。
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