道元禅師が禅の悟りを求めて海を渡り、中国の港に着き上陸
まで船中にしばらく逗留していた折、ある老僧がシイタケを売
りに船にやって来た。禅師がその老僧に「なぜ他の若い人に任
せないのか」と問うたところ「一日作さざれば一日食わず」と
いう答えが返ってきた。即ちするべきことはその日に必ず行う。
自分の仕事、天職と思うことに対して優劣や損得を持ち込まな
い。そこから逃げてもっと楽な仕事、面白い仕事とあれこれ浮
気をしたのでは本物はつかめない。と示している。
このような純粋に我欲にとらわれない一所懸命さの行動をして
いる人には思わず感動し、手助けをしたり応援したくなるもの
である。自分の能力でギリギリ苦を乗り越える努力をするとこ
ろに「天は自ら助くる者を助く。道は開ける。」と昔から言わ
れている。死ぬ気でやればそれなりの結果が出て自信も湧いて
くるものである。
|