メールマガジン【医師のための禅】

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《 医師のための禅 》
その66
2005.7.29

 〜万法帰一(まんぽうきいつ)〜
    
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 碧岩録第45則の公案で、
 
 「挙僧趙州(コスソウショウシュウニトフ)万法帰一 一帰何
 処(マンポウハイツニキスイツイズコニキス)、州曰ク 我在
 青州作一領布杉重七斤(シュウイワク ワレセイシュウニアリテ
  イチリョウノプサンヲツクル オモサナナキン)」とある。
 
 大意はある僧が趙州和尚に質問をした。この世の全ゆる物事は
 帰するところ一つの真理、即ち空(=無)に決着すると言われ
 るが、その心理は一体どこに決着するのかと。趙州はこれに対
 して、私は青州でひとそろいの衣を作った。それは目方が七斤
 (約4キロ)であったと答えた。この意味するところは、色即是
 空 即ち全ては無常無自性であるが故に、自分自身がその真理
 を把握すれば、身心脱落=無 対象と一つになる(一体)。そ
 うすれば自ずからそれになりきった行動を取る(一如)ことに
 決着する。
 
 医師でよく医学博士とか専門医と言いながら、臨床技術が未熟
 と言われる人が時に見られるが肩書きでなく眞の位であるなら
 ばそれにふさわしい行動が現れるはずなのだが・・・。




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