碧岩録第45則の公案で、
「挙僧趙州(コスソウショウシュウニトフ)万法帰一 一帰何
処(マンポウハイツニキスイツイズコニキス)、州曰ク 我在
青州作一領布杉重七斤(シュウイワク ワレセイシュウニアリテ
イチリョウノプサンヲツクル オモサナナキン)」とある。
大意はある僧が趙州和尚に質問をした。この世の全ゆる物事は
帰するところ一つの真理、即ち空(=無)に決着すると言われ
るが、その心理は一体どこに決着するのかと。趙州はこれに対
して、私は青州でひとそろいの衣を作った。それは目方が七斤
(約4キロ)であったと答えた。この意味するところは、色即是
空 即ち全ては無常無自性であるが故に、自分自身がその真理
を把握すれば、身心脱落=無 対象と一つになる(一体)。そ
うすれば自ずからそれになりきった行動を取る(一如)ことに
決着する。
医師でよく医学博士とか専門医と言いながら、臨床技術が未熟
と言われる人が時に見られるが肩書きでなく眞の位であるなら
ばそれにふさわしい行動が現れるはずなのだが・・・。
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