メールマガジン【医師のための禅】

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《 医師のための禅 》
その73
2005.10.04

 〜眞・善・美 と禅〜
    
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    眞とは本物のこと。善とは善いこと。美とは美しいこと。ヒ
    はサジ、県は鼎はかなえ。かなえにサジで物をつめる。一杯
    つまっている本物、すなわち まことを意味する。善は
    の略字=で羊を神のいけにえとして原告と被告双方
     が発言し合 い、両者が良い結論を求めることに発する。又
     美とは羊と大で構成され、大きく立派な羊の意味からうまい、
     美しいを意 味する。
 
    さて、これを禅で解釈すれば眞とはこれ以上はない絶対の境
    地、即ち大宇宙の原理=無(無常 無自性)にて今ここに於
    いて万法にあらしめられる実相であり、善は自分と相手(人
    や物や事それぞれ)がわだかまりがなく一つになる=一体で
    あり、美とは大きくて立派な羊 生き生きとした躍動する羊
    を五感を動員して味わう。すなわち一体感をもって行動する
    =一如で表される。そこには通り一遍の眞善美でなく、深い
    味わいをもって対象に対して身心全体で感じるものでなけれ
    ばならない。
 
    患者という病んだ物体としてではなく、眞善美の感覚を持っ
    てかけがえのない命を持った患者さんという気を持って(気
    持)、医療を行うのが医師の務めである。

 

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