転職希望者の多くが東京や横浜、大阪、名古屋など大都市の
転職先を希望する。そのために病院に対する医師の充足率はそ
れ等の都市と北海道、鹿児島などの地方で大きな格差が生じる。
需要と供給にそれが反映して医師の年棒は反比例し、大都市ほ
ど低く抑えられる。医師に比べて地域密着の看護師などはそれ
とは逆に地方都市ほど低くなる。
さて、大都市への勤務理由を聞けば最も多い理由は子供の教
育、更には文化的生活や生活の利便性へと続く。それは果たし
て子供の教育一つとっても最適な選択と言えるであろうか。地
方には自然という大都市では手に入らない豊かさがあり、又小
さい頃の教育環境としては人工的な環境や周囲を意識した競争
社会に引きづられ青少年の高い感受性を摩耗させ野性味を失わ
せる。又、文化的生活や便利さ、特に情報の波に埋もれ返って
感性を失わせる。
むしろ医師は地域社会に根を張ってこそ家族共々地域から尊
敬され高い生活レベルも保障される。今後、交通通信手段が飛
躍的に時間・距離を縮める時代にあってこのような選択は再考
されるべきであろう。
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