病医院において決算書(月次決算や期末決算)が出されても、大半が事務長任せか会計事務所に任せて自分達自らが読もうとしない。特に医師やコメディカルにおいては財務や会計を学んだこともなく、また現場の作業に追われて技術以外に勉強するゆとりもないというのが現実であり、どうせ解かるはずがないといったあきらめも手伝ってか決算書を理解しようとする努力をしないのが現状である。
理事長や院長夫人においても損益決算書において最終利益がどうか、節税ができないか、借入返済や賞与のための資金繰りはといった面には一所懸命に見るが、貸借対照表をはじめ、医業総利益や売上原価、営業利益については多くのトップが無関心なためバランスのとれた財務管理や計数管理が疎かになっている。決算書が正しく読めない根本原因は取引(金銭に置き換わるもの)を帳簿に記載するプロセスと取引を仕訳するに際しての貸方借方の理解ができていないことにあるようだ。
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