医療サービスの提供をした結果、金銭に置き換わるサービスを取引として伝票に記載するが、その際の手法が簿記と言われるもので、家庭で言えば家計簿である。この場合は現金の収入、支出、残金を示す単式簿記であるが、企業の場合は現金だけのやり取り以外に現金以外の取引、売掛、買掛、減価償却、不良資産の除却や引当金などを記載する関係上複式簿記にならざるを得ない。今日の決算書の元を作ったのはベニスの商人と言われ、簿記はブッキの当て字であり、また医師等技術系の人に最も理解し難い言葉に借方、貸方というのがある。
これは資産の欄にある売掛金(医業未収金)は相手の自社に対する借、買掛金という負債は相手の自社に対する資産すなわち貸ということから借方、貸方の言葉が残ったと言われ、B/Sにおける資産、P/Lにおける費用が借方、負債や資本、収益は貸方となるゆえんである。貸付金なのになぜ借方、借入金なのになぜ貸方と深刻に考えずに、ただ左、右と考えれば良い。
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