【状況】非医師である父親が3病院を築き、それぞれを父親と弟2人でそれぞれ経営してきたが、先代が亡くなり、急遽子息が引き継いだ。しかし、引き継いだものの右も左も分からず叔父達のなすがままとなり、経営にまとまりがつかず、悶々の日日を送っていた。
【対策】大学の医局から急遽戻った状況で臨床経験豊富な多数の先輩達のマネジメントに加え、したこともない医療経営に直面してどこから手をつければ良いか八方ふさがりの状況にあった。そのためにまず、「病院経営塾」で5ヶ月間基本を学んでもらった。また、S病院に人格者でもある某大学医学部教授を迎えて医局の要、シンボルとして力を奮ってもらった。
また、K病院・T病院を叔父達に退職金を払って退職してもらい、経営支配を排除して経営の一本化をはかった。さらに古手の事務長・婦長などの経営幹部においては実質的に引退してもらい、理事長の方針を良く理解できる幹部を残し、引退した後には若手を登用した。理事長は専ら経営に専念し、優れたコメディカルが力を十分に発揮できる職場づくりに全力投球し、5年を経た今、経営は完全に安定軌道に乗ったといえる。
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